技能実習制度の利用を検討する皆様へ 続き

●日本語が成長しない

日本人側から積極的にコミュニケーションを図りましょう。
先輩の技能実習生に後輩の指導を任せていませんか?
会話機会を損失しては、成長はありません。

 

●技能実習生が思う通りに成長しない

発展途上国からの人材です。根気強くいきましょう。
個人差もありますので、他人との比較は心を傷つけますので控えましょう。
技能実習生も現代っ子! 海外でも気合と根性の世界で育ったのではありません。

「何故?」の部分を理解していただき、長所を褒め、短所を少しずつ改善していく。日本人と変わりありません。

*不満がある場合は、次の選考の時点で後悔のない人選を心がけましょう。

 

●技能実習生の悪い評判も聞くが・・・

マスコミ報道に流されることはありません。
成功事例も多々あります。
受入側が技能実習生とどのように接し、制度活用を通じて
何を得ることを目的とするかで、結果は異なります。

 

●良い技能実習生と出会えたので、期間終了後も契約を継続したい

現在、優良とされる「一般」の許可のある監理団体においては、
また、受入企業側においても優良とみなされる場合、
3年目の技能検定試験の合格により、3年➡5年(+2年)の延長も可能ですが、
家族・本人の同意も必要です。
転籍の選択権すら提示すべきルールとなっています。

また、その他の方法も、可能性が0ではありませんが、
無期限の雇用という理想は、実現が低いとお考え下さい。

*2019年現在、『特定技能』という選択肢も定められた分野によっては、
 選択肢が増えましたが、コチラへの移行も前述同様労使間の相思相愛、
 並びに諸条件をクリアできての実現が可能となります。

 

●もっと大勢の人数を採用したい

法令上、受入人数の制限がございます。
ただし、先に述べた優良とみなされる場合+優良な監理団体からの受け入れの場合、
人数拡大ボーナスがあります。
詳しくは外国人技能実習機構のHPや監理団体職員までご確認ください。

●何をしてあげたら喜ぶの?

特別なことはありません。言葉が違い、多少の文化の相違があるだけで、愛情を注げば伝わります。
そういった感情を抱けるようになりましたら、再び日本人の雇用を試みてみませんか?

日本人より高い経費を支払い、社内の雰囲気が明るく、暖かくなりましたらこの制度を活用した意味があります。

経費だけではなく、技能実習制度を通じて得られるものを想像してみましょう。

 

●技能実習生を受け入れて大変な部分

生活指導員の指導員にあたる方は、
技能実習生が病気の際の配慮、
時には医療機関への引率、
技能実習生要望の生活案件に対する引率補助など、
ご自身の出勤時間に加え技能実習生へ寄り添う時間が増えますので、それを楽しめるか否かで、受け止め方も変わると思います。
お世話好き人材でないと負担に感じる部分もあります。

事務職担当者は、監理団体より要求される書類への署名や捺印、収集提出など、未経験な書類に負担を感じることもあると思いますが、次第に習慣化されます。

経営者の方は、何事においても「法令遵守」が求められ、関係各所の監査も入ります。
受入れを機に、企業体質が改善されると前向きに捉えていただければ幸いですが、それまで常態化していたことに、指導、勧告、また改善命令までが下されることがあります。

監理団体の是正指導に従うことができれば問題ありませんが、
「俺流」経営を貫くことは不可能になります。

 

●技能実習制度を活用した可能性

現地法人がある、海外進出をご検討の方にとっては、
自社の技能・技術・知識を修得した人財を、
現地でも引き続き雇用契約をしていただければ、
語学力も問題ない大きな戦力となります。

また技能実習生も、発達したSNSで現地候補者と情報交換をしています。
日本側での雇用関係の満足度が高い場合、友人紹介のような形で、
経営者が望む新たな人財と再び出会う可能性も広がります。

若年層である技能実習生には将来的な可能性を秘めております。
十数年先になるか分かりませんが、現地帰国後、技能実習生も経営者となり、
日本における技能実習時代の恩を感じ、
貴重なビジネスパートナーとなる可能性もあります。

 

●技能実習制度に関する悪い噂

「安価な労働力」・「奴隷制度」・「失踪」・「犯罪」

全てが違法行為を発端に発生する事態です。
経営者の方が、固く法令遵守を心掛けた場合、
そのようなことが発生する可能性は低く、
成功している方々も多々います。

ただし、技能実習生も「人」です。
中には悪質な違法行為に手を染める方もいます。
そういった人材を面接段階から受け入れない、
採用段階における「目」を持つことです。
また、入国後にそういった兆候が見られた場合、
早期に監理団体へとご相談下さい。
事態が悪化する前に、解決への道筋を共に歩んでいただけることでしょう。

 

●国際研修協力機構(JITCO)とは *詳しくはホームページ

ご利用の監理団体によっては、上記機構への参加費用(年間の賛助会費)を請求される場合があるかと思います。

* 資本金3千万円未満及び個人    一口  50,000円
* 資本金3千万円以上3億円以下     一口  75,000円
* 資本金3億円超           一口150,000円

受入側の皆様へのメリットとして、技能実習制度に関する情報誌の発行、各種セミナーへの参加などが身近に感じられるかもしれません。
また技能実習生の方々の、母国語での無料相談窓口も開設されています。
加入を勧められ、現在加入されている方々は、積極的な活用を検討しましょう。

 

●優良ではない監理団体の兆候

監理団体が適正に運営できていない場合、一蓮托生制度でもあるため、自社ではちゃんと真摯に対応していたとしても、巻き込み事故に遭遇する可能性があります。
最悪は、組合乗り換えまでを含め、事前に自己防衛のための準備が必要となります。

* コストパフォーマンスの主張が多い(安価な労働力・安い監理費など)
* 1ヶ月に1回以上の訪問指導に来社しない
 (監理団体職員ではなく、送り出し機関の職員・別の通訳者のみなど)
* 電話相談等に親身に寄り添わない
* 面接採用された技能実習生とイメージしていた配属時の印象が大幅に異なる
 (語学力・モチベーション・生活態度など)
* 過剰な接待を行う
* 受入側に問題が発生していないが、これまで順調であった技能実習生の入国が遅延する傾向にある、または来日しない
* 海外面接渡航の際、候補者の集まりが悪い
 (受入側に問題がある場合もあります。集まりとは採用予定人数3人に対し、候補者3人など、選抜できない場合を指します)
* 担当者が頻繁に変わる

 

●監理団体(組合)を設立したい

「技能実習生を受け入れるためですか?」と中央会(全国中小企業団体中央会)が言いそうなことから申しますが、組合を作るだけならば、事業主4人以上が発起人となり、設立目的がよほど的外れでなければ設立に至るでしょう。

しかし、技能実習生を受け入れる組織=組合という誤解をされていませんか?

組合とは技能実習生の派遣企業だと勘違いをされていませんか?

組合とは、1人の事業主では不可能なことが、複数人が協力することで、様々なメリットを享受できる組織です。そして、技能実習生の受入れは定款の1つとして許可をされますが、組合以外にも営利を目的としない、商工会議所・商工会・中小企業団体・職業訓練法人・公益社団法人・公益財団法人なども許可をされ、その許可をされた組織が別名:「監理団体」と呼ばれます。

未だに、技能実習生を受け入れたことが無い方々は、将来的に「監理団体」設立をする希望、目標は持っても構いませんが、現実的に第一段階目での取り組みとすれば、自粛することをお勧めします。中には送り出し機関も、入国法定講習も…と意気込む方々もいますが、技能実習制度に長年携わる我々から見れば、冷ややかな応対しかできません。

なぜ、積極的な投資をお勧めしないのか?

■ 設立(監理団体許可)までの時間

■ 許可から初めての技能実習生の受入れ(1年目)から黒字転換までの年数

■ ノウハウの欠如(外国人材への対応方法・派遣事業・技能実習制度)

■ 度重なる法改正

設立検討から、安定軌道に乗るまで、約4年~5年要すると思います。
それまでに営業活動?(本来の趣旨からこのような表現は禁止されていますが)として、「技能実習生を受け入れたい企業が多くいる」という現状に、派遣業収入の理想に目が眩み、結果、1年、2年経っても受入れが実現しない…
このような事は日常茶飯事です。

更には人手不足の現状は、企業側(実習実施機関側)のみならず監理団体も同じです。
収入の無い組織で、職員の雇用が継続されることも無く、発起人である事業主自らが制度を学び、自己投資しながら奔走する日々が始まります。

発起人(事業主)の方が若年層で、柔軟な思考があれば、制度も理解し、難解な資料作成にも励むと思いますが、
現場作業から久しく離れた事業主の皆様にとって、情報収集からパソコン作業、気の遠くなるような作業の中、数年が経過し気が付けば、自らも定年を迎えるような年齢に…
たとえそこから技能実習生の受入れが許可をされても、
3年~5年と外国の若年層と向き合う気力や体力は続くのか、
若年層の外国人に対し、自身も魅力ある人材として輝き続けているのか?
外国人材の価値観も我々と同じく、容姿端麗、精悍な人材には魅力を感じますが、彼ら彼女らにすれば、自分達の祖父・祖母にもあたるような人材には、胡散臭い、怪しいと感じることも否定できません。

更に、本音と建て前が混在するこの制度は、まだまだ未熟で、法改正が度々発生します。
2019年の特定技能スタート、2017年11月の技能実習法施行、その前には、2010年7月、外国人研修制度から外国人技能実習制度へ移行するなど(1年目の技能実習生より労働関係法令が適用)、今後も予断を許さないと思われます。

送り出し国のルール改正にもまた振り回される頭の痛い問題です。

ようやく安定軌道に乗ると思われる頃、東京オリンピック以降の大幅な規制強化なども十分考えられますし、協同組合の監理団体許可取り消しなどという事態も増え始め、今まで以上に取り締まりは厳しくなる一方です。

こういうリスクを踏まえて、後悔のないような先見性が必要です。

制度初心者で受入れを検討している方は、既存の監理団体でのお試しが賢明です。

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