選考方法 続き

選考時のポイント       

■選考の前提確認 
   

・候補者は本当のことは言わない、合格になるための回答を言う          

・人は自分自身のことですらよくわかっていないことが多い(若ければ若いほどに)      

・その人の事実(真実)は過去にだけ存在する。(未来のことは何とでも言える)           

・人は不確定、変動要素の塊でありぜったいというものがない。
 (未来永劫、約束されるSPECはない)    

ワンポイントアドバイス   

面接で800万円以上する買い物(失礼)を×2、×3でするため、
面接をギャンブルにはできません。
   

採るべき人財を選び抜くと同時に、
採るべきではない人材を全力で排除することが肝要となります。          

*監理団体側の視点からも、来日後すぐに失踪、もしくは使えない人材として
 途中帰国や失踪リスクを避ける必要があります。
 でないと、監理費は三年間継続して入ってこずに、経費倒れになり赤字が増えます。
 なにより、トラブルの内容によっては、
 事業継続すらままならないリスクを内包する可能性も否定できません。   

             

  • 履歴書の確認

ワンポイントアドバイス   

外国での記載事項はあっているほうが少ないと認識してください。      

顔写真はどういう形であれ、あると印象が残りやすいですが、
選抜した子だけを直接撮影すれば、ことは足ります。             

また、名前すら正確ではないことが多いので、
必ず申請時の書面にはパスポートなどを取得し、   

オフィシャルで名前が正確に確認できることが望ましいです。          

でないと、全て最初からやり直す羽目になりかねません。      

・家族構成
 一人っ子と兄弟がいるいないでは生い立ち=性格や考え方に違いが生まれます。
   また既婚か未婚か、彼氏彼女がいるかどうか、合格しても問題ないのかなどは
   確認を通して顔つきや返答の仕方をチェックしておきましょう。

・学歴
 マレに大学卒業している子もいますし、高卒ですらない子もいます。

・出稼ぎ経験
 海外への出稼ぎ経験がある子は、その内容を聞くと姿勢や苦労の様子がわかります。

・宗教
 国にもよりますが、確認すべき項目の一つです。
 特徴は現地スタッフに確認しましょう。

・身長、体重
 職場や作業内容によっては、確認すべき項目の一つです。

  • 面接手法(質問内容)

ワンポイントアドバイス   

日本が好きですか?などのYes or Noで返答できる質問はあまり意味がないでしょう。   

緊張をほぐすためであっても、違う内容で十分です。             

逆を言えば、Yes or Noで答えられない質問をして、
考え方や価値観などを探ることをお勧めします、        

面接の目的      

ほとんどすべての企業に共通する確認したいポイントは、
その子のキャラクターについてです。   

日本と違い、共有できる背景が違うため、
職歴や学歴などは参考にならないからです。   

素直かどうか、小ズル賢いところはないか、
意欲があるかどうか、落ち着きがあるかどうか…      

これらは数字などで明確に判断できるポイントではないので、
探り出す手法を戦略的に準備して臨まねばなりません。          

面接の手法(質問内容) 

どのようなポイントを探り出し確認したいかを事前に整理し
準備しておく必要があります。          

以下は、敬愛してやまないプロの方の助言例から
勝手ながら抜粋させていただきました。             

(計画性)          

質問:クラスの先生に「教室が汚い」とキツク叱られたが、
   あなたはどうしますか?      

仮説の正解:「まずは掃除し、今後の掃除当番を決めます」    

*掃除すると回答するものは9割以上、当番制まで言えるものは1割未満。      

(几帳面)          

作業:紙に1~10の数字を書いて、点線に沿ってハサミで切り取る。
   その後に回収し、部屋から退室する。          

仮説の正解:キレイな切り取りができているか、1~10の順番に揃えているか、
      退室時に切りくずをごみ箱に捨てたか。      

*部屋の見えやすい箇所にゴミ箱を置いておきます。             

*すべてをクリアするものは3割~4割。   

(主体性)          

作業:ある議題を与え5人でディスカッションさせる。(議題や答えはどうでも良い)    

仮説の正解:誰がメインとなって仕切っているか、一言も発言しないのは誰か、
      最終的に誰が代表者として発表するか。             

*通訳者に話す内容も聞いてもらいます。   

(自責思考)      

質問:もらった給与が自分の計算と違う。あなたはどうしますか?      

仮説の正解:もう一度、計算し直してみる。             

*会社や組合の人に聞くと答えるもの8割、
 自分で間違っていたのではないかと考えるもの2割。             

(思考の柔軟性)             

質問:君のサッカーチームはオウンゴールにより0-1で敗けた。
   敗因を一つだけ教えてください。          

仮説の正解:2点取れなかった(得点力が不足しているから)             

*9割以上が「連携が悪かった」「体力、集中力がない」など、
 失った1点に固執する。または複数の理由を回答する。   

他にも、選抜したい代表的なポイントをいかに挙げておきますので、
ご自身でも考慮してみてください。   

忍耐力、素直さ(誠実さ)、意欲、人懐こい、愛想がよい、など           

今まで質問してきて、回答から色々気付きが多い質問例を挙げておきます。      

掘り下げ方によって、色んな局面が見えてきます。   

・忍耐
    仕事経験があれば、今まででイチバン嬉しかったこと、
 辛かったことは何ですか?

・計画性
   借金はありますか?いくらですか?なぜ借金しているのですか?
 返済は毎月いくらですか?

・躾(価値観)
 親はあなたに厳しかったか、何のときに一番怖かったか?

             

  • 事前テスト各種(判断材料を増やすため)

・クレペリンテスト           集中力、持続力、学習能力、などを相対的にチェックします。

・知能(IQ)テスト       基本的な頭の能力を確認します。

・性格診断テスト              あくまで参考までに傾向を探ります。

  注:介護職など、性格が業務(実習)に強く影響する場合は、
   特に『事前に』適正チェックが必要です。

   お年寄りを敬い、優しく接せられる性質の方でないと、
   そもそもがミスマッチとなります。

・四則計算テスト              基本的な学力を確認します。

ワンポイントアドバイス   

送出し機関のスタッフに指示しても、事前に集めることができず、
当日集まってから実施されることがあります。   

テスト自体はそれぞれ15分から小一時間かかりますので、
先に集めてテストを実施させ、その様子を見るのも有効です。      

その間に、履歴書などを再確認し、質問事項を整理しておきます。      

そして、実技や面接などをしている間に、
送り出し機関のスタッフに実施したテストの採点などをまとめていただきましょう。

なお、残念ながら、送り出しのレベルによっては、一切信用せず、
自身が現地入りしてから、時間を割いて直接その場でテストをさせる場合もあります。

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