入国

いざ在留資格認定が交付され、入国が決まってからの要注意点を記載します。

 

  • 航空券の手配

 直通便が手配できれば問題ないのですが、
昨今、トランジットをする入国も増加しております。

貧困地域出身の候補者の極度の緊張、語学力の問題、天候不順などにより、
乗り継ぎに失敗する機会も多くありますので、
多少の金額差よりも確実な入国を実現することが、監理団体にとっては懸命です。

*入国日が変更になることにより、再提出書類も様々発生する可能性があります。
*LCCなど都合によってはフライトしない場合や、大幅に遅延したり、
 早朝着、深夜着など空港へ迎えに出向く際、勝手が悪い場合もあります。

 

  • 入国時

監理団体は入国後すぐに配属ではなく、入国法定講習があることを伝え、
監理団体自前の施設及び委託の講習施設の視察において、
早速使用する必需品などを明確に伝達する必要があります。

 例:夜食用のカップ麺、洗面用具など

 

  • 荷物の持ち込み

候補者は送出し機関が出国時の荷物制限を指導していると思いますが、
直前で惜別の家族からの授受品も多く、
何故か検査を通過してしまった肉・魚類の持ち込みで、
入国後の保管スペースが確保できないことや、
オーバーチャージにより、入国時に手配した車両に搭載できない騒ぎも
少なくないため十分注意が必要です(特にベトナム)

 

*ベトナム人は友人からの依頼品も多く、入国後早々に、
 日本語のレベルも低い中、郵送を試み誤配送・受取人不在など、
 配送業者にご迷惑をお掛けしたり、品物の受け渡しで、
 駅周辺などが受け渡しの溜まり場になる光景もありますのでご注意ください。

 

*また本邦の制度が厳格化され、希望の収入に達しないことを承知の実習生は、
 インターネット売買の目的で来日の技能実習生へ商品を依頼し、
 入国後に監理団体・実習実施機関が用意した口座とは別の口座を開設し、
 副業に励む方もいますので、指導・監視が必要です。

 

  • 講習手当

来日後、5万円~7万円の間で支給している監理団体が多いと思いますが、
次回(初めての)の給与支給日は配属後から就労し、
月末締めの場合、翌月の〇〇日支給と、
具体的かつ満額ではないことも指導し、
入国法定講習期間から節約生活に励むことを指導する必要があります。

特に若年層は、母国でも就労経験が無く、
現地換算で多額の金銭を授受した感覚になりますので要注意です。

 

  • 入国法定講習時の指導事項

入国後に至っても、
建築関係のように配属住所が未確定のような業種もありますが、
技能実習生の多くは、監理団体名など知らず、実習実施機関名も曖昧で、
電話番号・住所なども知らないケースがありますので、
配属後の様々な手続きのためにも、日本人同様、
漢字も含め指導習得させておくことが賢明です。

また就労なく、学業に専念できますので、
この期間に実習実施機関における専門用語、
実習実施機関における関係者の顔写真・氏名・役職なども習得させると、
配属後のコミュニケーションがスムーズです。

 

  • 口座開設・送金方法

配属後でも構いませんが、いざ配属日は歓迎ムードで多忙ですので、
自筆や捺印が必要な手続き関係は、監理団体の通訳担当者も交え、
事前説明・手続きをしておくことが賢明です。

*給与振り込みがゆうちょの口座である場合、
 法定講習中に口座開設の手続きを済ませておくケースがあります。

*この際、扶養控除の対応が可能な監理団体&送り出し機関の実習生には、
 海外送金の履歴をきちんと通帳などに残しておくように指導する必要があります。

 当然ですが、生計を共にする親族などが無報酬であるなどの公的書面を
 送り出し機関を通して用意できなければ、扶養控除はできません。

 

  • 健康診断

雇い入れ時の健康診断は雇用契約発生後から1ヵ月以内という規定がありますが、
入国法定講習期間に実施することも可能です。

入国法定講習を委託の場合、対応が可能か個別相談となりますが、
一般検査項目以外の検査を要する場合(塵肺健診・血液型検査)は、
当然、追加料金は発生します。

 

稀に検査結果が思わしくない場合、
監理団体にはその対応と判断が求められます。

例) 結核菌感染者、肝機能障害(男性:飲酒原因が多い)

*結核については2020年より出国前に日本指定の検診機関で
 検査と問題ない立証書類が必要なため、リスクは少なくなっています。

健康診断結果が著しく重視される職種においては、
医療機関に相談し、健康診断結果に就労に支障があるか判断を仰ぐことも、
支障が無い署名をしていただくことも可能です。

 

  • 転入届・転出届

入国法定講習の施設と、実習実施機関における宿泊住所が同一市町村でない場合、
日本人同様、「引っ越し」という扱いになり、手続きが必要です。

また国民年金加入手続き
(中には技能実習生保険に加入している理由で、
 国民年金加入を拒否する監理団体もいますが、これは違法です。)
も必要で、配属後、厚生年金などへ切り替えを行います。

年金免除申請も可能ですので、取り扱いの市町村へご相談ください。
*無論、免除は法定講習期間分のみです。

マイナンバー通知書ですが、これは本邦の手続き処理が遅く、
配属後に入国法定講習を実施した場所(入国後に転入届を出した場所)に
届く機会が多くなっております。

この受け渡し方法は、入国法定講習実施施設とご相談ください。

 

年金手帳には、カタカナ名表記が必要となります。   

転出届の申請には、配属後の住所が必要となります。

 

上記2点は早めに確定するようにして下さい。

 
*配属時に、特に給与振込の銀行口座を作成する際には、
 また、社内の給与支払いシステムに打ち込みをかける際にも、
 この年金手帳に印字のあるカタカナ名にて統一すると、
 手続きなどが非常にスムーズです。
 無論、年金手帳の手続きの際、
 パスポートや在留カードの名前に則して

 カタカナ名を確定させておく必要があります。
 (パスポートの名前と、普段サインする名前の順番が、
  前後する外国人も少なくありません)

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