途中帰国トラブル

人間、生きていれば、
日本人外国人問わず、様々なことが人生で起こります。

自身が因果関係の当事者であったならばまだしも、
どうにも致し方ない場合もあります。

①  訃報による一時帰国

例えば、実習生として来日中に、
お父さん、またはお母さんが亡くなったとの一報が。

心苦しくもありますが、
監理団体としては当然送り出し先に連絡し、
本当かどうかの確認を取ります。

そして、本当であるとわかった際には、
いのイチバンで帰国できるエアチケットを押さえ、
まずは帰国させます。

そのほんの一日二日で、大変な手配を素早くせねばなりません。
この際のことに触れると長くなるので、端折りますが、
帰国した後、日本で言うお葬式や初七日など、
国によって多少は違えど、
数日間は日本へはとても戻れません。

そして、その数日の間に、心変わりかどうかわかりませんが、
日本へは戻らず、そのまま母国にというケースもあります。

注:もちろん、日本へ戻って再度実習につく実習生もいます。
  また、実習生によっては、ただただ一時帰国したいとのことにて、
  受入企業側との話し合いのうえで、一、二週間程度帰国し、
  リフレッシュして再来日する実習生もいます。
  (無論、往復の渡航費は自己負担です)

いくら雇用契約を結んでいようが、
配属前のそこそこの諸経費を費やしていようが、
そこまでの義理は外国人技能実習生にはありません。

まぁ、ある意味、致し方ないです、としか言いようもありません。

受入企業側も監理団体側も大損です。
送出し機関側だけは、遺失利益としてしか損害はないのかもしれませんが。

   母国での事件による帰国

また、ある時は、母国の弟が殺人事件の犯人として
捕まって家族が大変だから帰国するなんてこともありました。

これもさすがに送り出し側に確認取りましたが、
どうやら事実であったようです。

さすがに実習継続も不可となりました。

 

③  実習生自身に責がある強制帰国

万引き、傷害に近いひどいケンカは、無論ですが、

あまりに意欲がない実習態度や姿勢、
仕事のせいで体がおかしくなったなどの言い訳がましいような問題児は、
上手に話し合って途中帰国なんてことも。

個室がないからプライバシーがなくて嫌だという子もいました。
面接時に共同生活になると伝えていたにもかかわらず…です。

じゃあと別のアパートで独り暮らしできるよう整理するから、
引っ越し費用や敷金礼金含め自身で実費負担しなさいといえば、
ダダしかこねない。苦笑

 

④  企業側に責がある場合の途中帰国

受入側にはスキンシップ程度の気持ちであったにもかかわらず、
セクハラ、パワハラ、暴力として嫌気がさしての途中帰国の話もあります。

*監理団体側への相談であればまだしも、OTITなどへのリークは
 適正監理ができない監理団体、ないし適正受入れができない企業として、
 もっと面倒な事態へと移行します。

この場合は監理団体側は転籍手配に尽力せねばなりません。

*受入企業側に非があっての途中帰国の場合、
 さらに緊急性が高いと判断されると、
 監理団体側の責任で、
 帰国までのその実習生たちの生活保護の手配をせねばなりません。
 (住まい、食事、洗濯など)

 また渡航費も監理団体側で立て替えて手配します。
 基本的には、受入企業側に非があることを認めさせ、
 それらの負担を交渉せざるを得ません。

 受入企業側のモラルによっては、支払わない先もありますので、
 その場合は泣き寝入りです。
 人数によっては相当な額になります。

実習先変更支援 https://www.support.otit.go.jp/kanri/

 OTITが転籍先支援サイトを提供しています。
 こちらも活用しましょう。
 また、緊急避難の支援もOTITにて対応があります。
 ハードルは色々あるようですが。。。

 転籍候補先をあてがうための自助努力も、当然対応せねばなりません。
 在留期限が残りわずかの場合など最悪です。

 

他にも妊娠など、考えられないようなケースが発生する場合があります。
どんなケースでも、当然、迅速な対応が求められます。

監理団体側にしてみれば、担当職員の腕の見せ所です。
臨機応変に、帰国予定を受入企業と実習生双方と調整しつつ、
給与の清算や銀行口座、携帯などの解約?まで含め、
様々整理し、送り出し側へも対応を求めます。

エアチケットが取れたなら、
空港への送迎、出国ゲートを無事くぐり、ちゃんと飛び立ったかどうかまでを、
受入企業側か監理団体側かどちらかが、ちゃんと確認しましょう。

出国ゲートをくぐっても、本当に帰国したのか心配になるような子や
(あまりにも不安な場合は、送り出し機関のスタッフも同行帰国)、

最後に空港で食事をしている際に、ようやく反省・改心して
自ら帰国を望み、帰国の手続きを進めたのに、実習の継続を望んだ者…

直面した場合、短時間でベストな解決策を見出すのは、本当に大変なことです。

万が一の新型失踪にも一応気をつけて。苦笑

 

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